赤ちゃんや子どもに「日焼け止め」って必要?

赤ちゃんや子どもに日焼け止めって必要?

「日焼け止めなんて塗らなくていい!」
「自分が子どものころは紫外線対策なんてしなくても、何の問題もなかった!」

それ、時代遅れです。

子どもに日焼け止めを塗る=子どもの綺麗な肌に余計なものを塗って、負担がかかるのではないか?そう心配される方も多いですが、日焼け止めよりも日焼けの方が肌に負担がかかります

子どもは18歳までに人生の約半分の紫外線を浴びると言われていますし、現代の紫外線量は、オゾン層の変化により年々増えていますから、昔と同じ紫外線対策ではいけません。

また、日本は他の国よりUVケアの教育が遅れているため、家で教える必要があります。子どものために勉強し、赤ちゃんや子どものデリケートな肌、守りましょう!

紫外線は昔と今でどう違う?

気象庁の発表によると、1990年〜2010年で8.9%増加(つくばで測定)となっています。実は日本で紫外線測定が始まったのが1990年からで、それ以前の正確な数値は分かっていませんが、オゾン量の変化から推測すると1980年〜2010年で最大18.5%増加している可能性があるとされています。残念ながら昔と今とは明らかに紫外線量に違いがあり、やるべき対策も全く異なる状況なのです。

出典:紫外線のことを知ろう|nesno

確実に肌に悪影響のある紫外線。

ですが、わたしたちの健康になくてはならない栄養素のひとつとしてビタミンDがあげられます。ビタミンDは食品でも摂取できますが、日光に当たることによってビタミンDを合成し、筋肉や骨形成を助け、皮膚を殺菌するなどの成長には欠かせないメリットもあります。

このように、紫外線は適量であれば、健康維持にも有益なもの。これまで地球に降り注ぐ紫外線のうち、適度な量がオゾン層で吸収されていたため、紫外線予防をしなくても、それによって生じる異常を起こさない上、ちょうどよい量の紫外線を浴びて生活を送ることができました。

ただ、昔よりもオゾン層が破壊され紫外線量が増加していることは、世界的な問題にもなっていますよね。オゾン層が1%破壊されると、有害な紫外線が2%増加すると言われています。

今の時代は日焼け止めを上手に使い、紫外線から子どもの肌を守ることが大切です。

赤ちゃんや子どもの肌は大人に比べてデリケートである

子どもの皮膚は未発達で、角質細胞をしっかりと構成できません。角質が小さいため、肌は大人のおよそ半分の薄さ(サランラップより薄い)しかないのです。そのため紫外線ダメージは肌の奥まで到達しやすく、大人よりもダイレクトにダメージを受けてしまいやすいのです。

また、紫外線は空からだけでなく、地面からの反射もあり、身長の低い子どもは照り返しの影響により、大人よりたくさんの紫外線を浴びています

紫外線の反射率
出典:日陰に避難したつもりでも…意外と厄介な紫外線|livedoor

子どもにとって、日焼けは火傷と同じです。

18歳までの紫外線対策が最も重要

子どもは外で遊ぶ機会が多いため、18歳までに一生に浴びる紫外線の約半分を浴びると言われています。

子どもは紫外線の影響をとても受けやすく、しかもダメージを蓄積してしまう。子どもの頃から紫外線を浴びすぎると、皮膚細胞の遺伝子が損傷し、正常な遺伝子に戻らなくなります。その結果、皮膚がんをはじめとする皮膚疾患や、20歳過ぎからシワやシミなどの皮膚の老化が起こりやすくなります

子どもの頃から浴びた紫外線の量が多いほど、将来の健康に悪影響が起こると言われているので、小さいころからの紫外線対策はとても重要です。

何歳から紫外線対策をしたらいい?

赤ちゃんのうちから、強い日焼けをしすぎないように注意してあげることは、生涯健康で過ごすために、とても大切なことです。

出典:こどもの紫外線対策について|日本小児皮膚科学会

赤ちゃんの頃に紫外線を浴び過ぎると、紫外線のダメージが蓄積され、

  1. シワやシミなどの皮膚の老化
  2. 免疫力の低下
  3. 皮膚がんなどを起こしやすくなる
  4. 目の病気(白内障など)を起こしやすい

とされています。

具体的にいつから始めるなどと言う明確な指針はでていませんが、保育園・幼稚園からは推奨されているため、3歳以降は確実に紫外線対策をした方がいいでしょう。

紫外線を受けてもその直後の自覚症状は日焼け(軽い火傷)する程度で、大きな問題が起こるわけではありません(アレルギー除く)。紫外線ダメージはすぐに表面化するものではなく、毎日コツコツ蓄積し、目に見える大きな問題が起こるのは20年〜30年後と言われています。ですから、現在の紫外線量がどれだけの問題を起こすかは、今の段階ではわかりません。取り返しのつかない後悔をしないように未来を見据えて紫外線対策をすることが大切なのです。

ほとんどの日焼け止めは、生後6ヶ月以降から使用が可能ですが、資生堂など大手メーカーでは生後28日から使用できる日焼け止めを出されています。

参考:サポート|資生堂

生後すぐは日焼け止めに頼らなくとも、日差しの強い時間(10時〜14時)の外出は避ける、日陰を選ぶ、帽子を被せる、日傘に入れる、ベビーカーの日よけを使う、肌の露出を減らすなどでも対策は可能です。

また、晴れた日よりも曇りの日の方が紫外線が強い場合があるので、注意が必要です。

赤ちゃんや子どものUVケアは顔を中心におこなう

自分がある程度歳を重ねたとき、肌の老化が気になる箇所はどこですか?おそらく、「顔」という方がほとんどだと思います。

赤ちゃんや子どもにも、顔を中心にUVケアをおこないましょう。顔だけ日焼け止めを塗るならそんなに時間もかかりませんし、日焼け止めの量もそんなに必要ありません。

適度な日光浴も必要なので、普段から身体にまで日焼け止めを塗る必要はないと思います。

さいごに

  • 顔を洗う
  • 歯を磨く
  • 朝ごはんを食べる

それと同じように毎朝のルーティーンの中に「日焼け止めを塗る」作業を組み込むのも手だと思います。日焼け止めに興味を持たせるため、自分で塗らせる→仕上げに親が塗る(歯磨きの仕上げ磨きのような感じで)。

大きくなって一人で塗る練習だと思って、続けてもいいのかなと思います。夏は特に紫外線は強いですが、冬の間も紫外線はあるので、一年を通して塗るようにしましょう。

子どものUVケアも大切なスキンシップの時間。「朝は日焼け止めを塗る」習慣をつけて、将来の子どもの肌を守ってあげましょうね。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です