ワクチン肯定派の医師も自身の子どもに打たない「BCGワクチン」

ダイヤモンド・プリンセス号の新型コロナウイルス感染対策の告発で注目された感染症医、岩田健太郎氏。

▶︎ 岩田健太郎

彼はワクチンを安全だと主張していませんし、副作用のリスクがあることも否定していませんが、自身の子どもにはBCG以外の全てのワクチンを接種されています。

いわゆるワクチン否定派ではありませんが、BCGのみ拒否されました。それは何故でしょうか?詳しくみていきましょう。

BCGワクチンとは?

「BCG」はフランス語で「Bacille de Calmette et Guérin」の略で、結核の発病を予防する効果があるといわれる生ワクチンです。BCG(結核菌)を人為的にヒトに接種して感染させることで、結核に罹患することなく結核菌に対する免疫を獲得させることを目的としたものです。

BCGは、もともと牛に感染する牛型結核菌の毒性を弱めたものです。ワクチンの液を左腕に1滴たらし、はんこ型の注射を2回押して接種します。

生後1歳になる前までに1回接種します。標準的な接種期間は生後5ヶ月〜生後8ヶ月未満です。

出典:BCGワクチン|日本小児学会

日本では管針という針が9本ある摂取器具を使用し、いわゆるはんこ注射(スタンプ注射)を採用。他の国では皮内注射法が多いです。

1923年には皮下注射での接種も行われていましたが、副反応が問題視され、以降日本で使用されるBCGワクチンでは皮下注射は認められていませんが、2020年4月に成人に皮下注射をし、健康被害が出たと問題になりました。

参考:新型コロナ予防しようと…BCGワクチン接種ミス 成人に“絶対禁止”の皮下注射|毎日新聞

弱毒化した結核菌+グルタミン酸ナトリウム+生理食塩液が主な成分ですが、グルタミン酸ナトリウムは添加物で、いわゆる調味料などにも入っています。覚醒剤と似たような組成と作り方になっており、危険極まりない物質であることはまだまだ知られていません。これがワクチンの中に入っていると容易に脳関門を通り越し、脳に影響を与え、癲癇や痙攣、食欲中枢の破壊をもたらすと言われています。

参考:ワクチン不要論

BCGワクチンの効果は?

結核の発病を約1/4に抑えます。小児の症状が重くなりやすい結核(結核性髄膜炎や粟粒結核など)に対して特に効果があります。予防の効果は10~15年ほどつづきます。

出典:BCGワクチンについて|日本ビーシージー製造株式会社

BCGの副反応は?

  • 接種した部位が赤くなる
  • コッホ現象
  • 発熱
  • ショック、アナフィラキシー
  • 全身播種性BCG感染症
  • 骨炎、骨髄炎、骨膜炎
  • 皮膚結核様病変(狼瘡、腺病性苔癬など)
  • 過敏症
  • 接種局所の反応
  • リンパ節腫大

参考:乾燥BCGワクチン添付文書

 

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成人のBCGワクチンによる副反応の危険性

成人がBCGワクチンを接種すると、皮膚にケロイドを生じやすくなることがわかっていますし、成人がBCGワクチンを接種しても効果は見込めず、副反応の危険性が高いため接種には注意が必要です。

世界のBCGワクチン接種状況

BCG接種国
出典:The BCG World Atlas: A Database of Global BCG Vaccination Policies and Practices

地図は3色に分かれており、

  • 黄色(A)=BCGワクチン接種プログラムが実施されている国
  • 紫(B)=以前は全ての人にBCGワクチン接種を推奨していたが、現在は推奨していない国
  • オレンジ(C)=BCGワクチンの普遍的な接種プログラムがない国

となっています。

先進国が次々とBCGワクチン接種を廃止する理由

一部の先進国がBCG接種を廃止したのは、1979年にインド南部で開かれたBCG評価の裁判で、ワクチンはバチルス性結核には予防効果がないという事実が公表された後のことです。

1968年から1975年にかけてインド医学研究協議会(ICMR)が世界保健機構(WHO)と米国の協力を得て、南インドのチングルプット地域で行ったBCG接種の効果判定の為の大規模な野外試験の結果が判明しました。

この試験では、9万人の非接種群を対照に9万人の接種群の結核罹患率を比較検討したものですが、BCG接種を受けたグループの結核発病率の方が接種を受けなかったグループよりもわずかながら高かったことがわかりました。これにより、研究チームは肺結核に対するBCGの保護効果はゼロであると結論づけました。さらにBCGは効果がなかっただけでなく、実際に新たな病気を引き起こしたとされています。

(この調査結果は余りに驚くべき結論であったため、インド政府はWHOの専門家とも度々協議し、調査完了後1年程してからレポートを公表したのです。)

この結果を受けて任意接種だったアメリカや、全員接種だった西ドイツはBCGワクチン接種を廃止にしました。

参考:Study says Bacille Calmette Guerin offers no protection against TB of the lung
参考:Indian J MedRes。1980; 72:1–74。
参考:History of BCG Vaccine

なぜ岩田氏は子どものBCGワクチンを拒否したのか?

私には2人の娘がいますが、実はふたりともBCGは接種していません。 他の定期接種ワクチンは全て接種していますが。 これは、私たち両親が娘達の健康のためにBCGの「必要性」を認めなかったからです。

(中略)

「ワクチン導入前から病気のリスクは下がっている。だから、そのワクチンには必要性はない」は、BCGに限定して言えば正しいと私は思います。

引用:近藤誠氏「ワクチン副作用の恐怖」批評|楽園はこちら側(岩田健太郎)

BCGワクチン導入前から病気のリスクは下がっている?

BCGグラフ
出典:なみき内科

BCGワクチンの接種が開始されたのは1951年のことです。結核予防法が施行となり、法律による経皮接種が開始されました。

上の図は、世界の結核死亡率を1830年代から1960年代までにわたって折れ線グラフに表示したものです。縦軸は人口100万人あたりの死亡率、横軸は西暦年です。太字は、結核の治療にとって特筆すべき発見を表し、その年代がそれぞれ矢印で示されています。もしも医学上のこうした発見によって結核が克服されてきたのであれば、その矢印の前後で大きく死亡率が減少しているはずです。でも実際は、結核の治療薬や予防接種(BCG)の発見どころか、病原体である結核菌そのものが発見されるよりも以前から、結核による死亡率はすでに減少し始めていたのです。

引用:なみき内科

結核は死の病ではない

第二次世界大戦が終わって間もないころまで、わが国の死因第一位の疾患は結核でした。1943年に抗生物質ストレプトマイシンが発見され、結核の治療に用いられるようになって、結核は「死の病い」ではなくなりました。

引用:なみき内科

結核は誰でもかかる可能性がありますが、感染しても必ず全ての人に発症するわけではありません。約90%の人は免疫力をもっており、結核菌を抑え込むことができます。

万が一発症し症状が出て早期発見ができれば、約6ヶ月薬物治療をすればほとんどの人が完治する病気です。

日本でもBCGワクチンの定期接種中止を検討中

2016年より厚生労働省の厚生科学審議会結核部会ではBCGの定期接種中止を検討されています。

参考:「BCG中止の検討に向けた研究を」 – 結核予防指針

これは最も重症化が懸念される新たな小児の結核患者が現在、年間100例を下回っているためです。

2010年:89例
2011年:84例
2012年:63例
2013年:66例
2014年:49例
2015年:51例
2016年:59例
2017年:59例
2018年:51例
2019年:38例

参考:結核の統計|疾学情報センター

「BCGワクチンは結核予防効果が弱い」は感染症領域では常識である

そもそも、BCGには「感染」自体を予防する効果はないと考えられている。BCGの効果は、感染状態から疾患発症への移行、特に髄膜炎や粟粒結核など重症型への移行の予防だ。

参考:Bennett JE, Dolin R, Blaser MJ. Mandell, Douglas, and Bennett’s Principles and Practice of Infectious Diseases, 9th Edition. Elsevier Health Sciences.

また、成人における発症予防効果はないか限定的で、小児でも結核発症そのものが減るのは発症率が高い地域のみだ。もちろん、生ワクチンであるBCGは、免疫抑制者や妊婦には禁忌である。

先進国の多くはワクチンで結核に対峙するよりも、潜伏期の不顕性感染(LTBI)の時期にインターフェロン-γ検査などで感染の有無を確認して、抗結核薬を飲ませる方がより効率的だと考えている。だから多数の先進国は、BCGを小児期の推奨予防接種にしていない。最近まで接種していた英国やオーストラリアなども、BCGのルーチン接種を止めてしまった。

参考:The BCG World Atlas 2nd Edition

日本でBCGはいまだに小児の定期予防接種に入っているが、これは先進国では稀有な例なのだ。

出典:待ち望まれる「結核予防できる」ワクチン|Medical Tribune

BCGワクチンは新型コロナウイルスの予防効果もなし

最新の論文では、BCGワクチンは新型コロナウイルスの予防効果に「根拠なし」と結論づけられています。世界5大医学雑誌のひとつで、米国医師会が発行する『JAMA (Journal of theAmerican Medical Association) 』 に、この論争についての論文が掲載されました。

参考:SARS-CoV-2 Rates in BCG-Vaccinated andUnvaccinated Young Adults

イスラエルで、BCGワクチンを接種した世代と、接種していない世代、それぞれ約30万人を比較した結果、新型コロナにかかった人、重症化した人に差はなかった、というものです。つまり現時点では、BCGワクチンが新型コロナを予防するという、明確な根拠はないということになります。

参考:新型コロナ BCGワクチン“予防効果なし” イスラエル研究G

2018年、BCGワクチンにヒ素混入

BCGワクチン製造メーカーである日本ビーシージー製造株式会社が、食塩液の基準の0.1PPMを超える0.26PPMのヒ素が検出されたと、厚労省に報告がありました。

参考:乾燥 BCG ワクチン(経皮用・1人用)の添付溶剤(生理食塩液)の品質問題に対する対応について

2008年から約10年間混入があったとのことですが、ワクチンへの混入は無機ヒ素で、「三酸化二ヒ素」と言われるものです。

過去の凶悪事件である「森永ヒ素ミルク中毒事件」や「和歌山毒物カレー事件」で検出されたヒ素と同じもので、一般的に有機ヒ素より影響が大きいと言われています。

以下、ことの流れを時系列にまとめます。

2018年8月9日 BCGワクチン製造メーカーである日本ビーシージー製造株式会社が、厚労省に「規格値の最大26倍のヒ素混入」と報告
2018年11月5日 厚労省が医療機関・関係機関などメディアに公表
2018年11月21日 メーカー自主回収

 

約3ヶ月間隠蔽されていましたが、それに対して厚労省は「代替品がなく、安全性にも問題がないため、原因究明と対策検討をする間、公表しなかった」そして、「BCGワクチンには代替品がないので、回収すると結核の予防ができない」とのこと。

ヒ素は地球上に広く存在し、我々日本人は食品(魚介、野菜、海藻、米、水など)から日常的にヒ素を摂取しています。赤ちゃんが飲む母乳にも含まれています。

ただ、ヒ素は国際がん研究機関 (IARC)にて「発がん物質」と分類されている毒物ですから、どれほど微量でも許されるはずがありません。しかもここでいう基準値とは、あくまでも食品飲料用の基準であり、直接血流に入る注射液に当てはめたものではありません。

国立医薬品食品衛生研究所で、健康への影響評価を行っていただきました。その結果、最大0.26ppmのヒ素が入ったワクチンを接種した場合、また全量を注入された場合においても、1日許容量の約38分の1から77分の1になるということから、安全性においても問題ないレベルと評価されています。

引用:2018年11月30日 薬事・食品衛生審議会 医薬品等安全対策部会 議事録

その健康影響を評価した食品医薬品衛生研には医師がいるわけでもなく、追跡調査を行ったわけでもありませんし、単にガイドラインに沿った数値を当てはめて「この程度なら大丈夫」としただけで、「判断」などと言えるものではありません。

安全性に問題はなかったとされていますが、基準値を超えるワクチンを、医療機関・関係機関に全く告知もせず、3ヶ月間も隠蔽し、流通させていたことに問題があります。(2018年8月に出荷停止と報道されていましたが、実際は自主回収もなく、11月にも同製品が出荷されています。)ちなみに韓国では即回収しています。

現在は新しいアンプルに変えていますが、これでヒ素がゼロになるわけでは当然なく、生理食塩水の基準値以内に収まるに過ぎません。

今は仮に「問題ない、大丈夫」でも、何年何十年と経ち健康被害が出てきたとき、このときのヒ素が原因だとは当然なるわけもなく、国やメーカーが守ってくれる保証もなければ、全ては親の責任となるわけです。

さいごに

岩田氏について調べていると、感染症コンサルタントであり、米国の感染症専門医である青木眞氏もBCGは不要と言っておられることがわかりました。

参考:中止すべきワクチン|感染症診療の原則

いわゆる感染症のプロが不要というBCGワクチン…打つべきなのでしょうか?

2020年10月から、BCGワクチンと0歳で受ける他の不活化ワクチンや飲むタイプの生ワクチンの接種間隔の制限がなくなり、4種混合以外にも同時接種が可能になりました。ワクチン単体での安全性は確認されているのでしょうけれど、同時接種となるとどうなるかは誰にもわかりません。

年間2000〜3000人が結核により亡くなっていますが、そのほとんどは免疫力が低下した70代以上の高齢者です。子どもの結核は家族内感染が多いため、結核の発生が多い地域に住んでいるか、家族や身近な大人に結核を発病した人がいる場合は(生後6ヶ月以内に)接種したほうがいいと思いますが、そうでなければ免疫が安定しない赤ちゃんへの接種の影響から副作用の報告が増えているため、打つメリットより副作用のデメリットが勝ってしまい接種する必要がないのではと思います。

生まれたての身体の仕組みがしっかりしていない時期に、毒性の強いワクチンを接種することがどういうことなのか、今一度考えてみていただきたいです。

子どもを守れるのは親であるわたしたちだけです。国やメーカーは守ってくれませんよ。

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